うさぎの習性

うさぎは運動好き?

 うさぎというと、自由に野原を駆け回っているイメージがありますよね。
 走るのも早く、運動が好きな感じがします。

 しかし、実際には、他の動物に比べると、のんびりしていることの方が多いです。
 ケージの外に出さずに飼育していても、特に運動不足から問題が起こることはありません。
 v(。・・。)イエッ♪

 うさぎの飼育書には、『一日30分は外に出して運動させてあげよう』と書いてあるものもありますが、逆に言えば、その程度の運動で十分だということです。

 私はハムスターも飼っていますが、ハムスターは活動時間である夜になると、ジッとしていられないらしく、ケージ中を走り回り、回し車でガンガン遊びます。
 一方、うさぎさんは、夜間でも、狭いケージの中をうろうろして、毛づくろいしたり、横になっている程度で、ハムスターに比べると、運動量は明らかに少ないです。

 犬は散歩をさせないと、ストレスがたまって禿げることもあるらしいですが、うさぎの場合は、毎日の散歩は必要ありません。

 実は、ペットのうさぎの元になったアナウサギは、危険を感じたら、すぐに巣穴に戻れるような範囲でしか活動しない生き物なのです。
 そのため、活動範囲は巣を中心にして狭く、外で活動するより、地下で活動するのに適した身体をしています。

 自由に野原を駆け回るのは、ノウサギでして、アナウサギではないのです。
( ̄Д ̄;)なぬぅっ!!

 ノウサギは、長距離を走るのに適した長い四肢を持っています。
 一方、アナウサギの前足は短く、トンネルを掘るのに適しています。
 耳も地中生活で邪魔にならないように、短くなっています。

 両者の違いは心臓の大きさを見ると顕著で、体重に対する心臓の重さの比率は、アナウサギ0.3%、ノウサギ1.0〜1.8%となっています。
 ノウサギは、長距離を走り続けるために強靭な心臓を持っていますが、アナウサギは短距離ダッシュで巣穴まで逃げれば良いので、心臓はあまり大きくありません。

 アナウサギは、生来、あまり運動するような生き物ではないのですね。